模倣のおおらかさ
浮世絵と著作権から話が長くくなってしまいました。最後に、模倣(コピーではなく)ということについて触れておきたいと思います。芸術作品はもとより、特に芸術と商品が重なる世界では、模倣がついてまわります。浮世絵についても、色合いにおいてとくにそうなですが、線や形でも真似や影響が多い世界で、それが浮世絵表現をさらに華やかなものにしているといわれています。
版元制度があるといっても、こういった考え方は非常におおらかです。自分の表現をひろげ、次世代に伝えていく、もしかすると職人たちはその活動そのものを価値と感じていたのかもしれません。また、当時の消費者たちも生産者とともに、自分たちの浮世絵を創り上げていったのかもしれません。
余談ですが、ミーム(模伝子)という言葉があります。オックスフォード大学の生物学者ドーキンスが、著書「利己的な遺伝子」の中で作り出したものです。「 ミームは文化の伝達や複製の基本単位である。」と彼は定義しています。そこで、文化も本質は模倣(まね)にあるとして、模伝子(ミーム)によって伝えられるという考えも生まれてきました。でも、この話を続ければきりがありません。これは著作権とは全く別の枠組みの話かもしれませんね。(おわり)
画像 モネ 「ラ・ジャポネーゼ」
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